FC2ブログ

ソロ・パブリッシュ

ドリーム。

融解

2017.10.12(木)

税務署から「近日中にぜひいらしてスィートハート」とお呼びがかかり、約束の日時に出頭する。
所在地が郊外で電車の本数が少ないためにかなり待ち時間ができ、
税務署のロビーで豹専務から借りた凪良ゆうさんのBL小説『憎らしい彼』(徳間書店キャラ文庫)を
だいぶん読み進んだ。面白い。面白いよ。
私にも豹専務にも男子間恋愛への萌えはケほどもないが、
男子間恋愛というモチーフで表された個々人の関係の多様さ、
その精妙な力学と機微をとらえる繊細なセンスに惹かれるわ。
ヘマタイトとタイガーズアイを携行したせいもあって、ほとんど疲れはなく、
帰宅してなんやかや用事をすませたあと、カレーを食べ、
youtubeでショコラータとゲルニカを聴いて瞑想して就寝。

「平成20年の書類にまつがいがあって、平成28年に修正申告すれば6200円還付できたのだけど、
残念ながら平成29年だともう時効なの。でもまつがいは繰り越されてるから、
書類は直していただかないといけないわ。
9年分の書類の該当箇所に二重線引いて営々直すなんてお嫌でしょうから、
こちらでまとめて修正しといたげた。確認して押印して頂戴。
本来ならこの更正のためにほかにもいっぱい書類提出が必要だけど、
あたしの一存で簡易手つづきになるよう取り計らってさしあげたのよ。よくって?」
てな内容を専門用語を散りばめて説明してくだすったのは、
黒のデコルテとか乗馬服ではもちろんなく、グレーのパンツスーツにピントのずれたナチュラルメイク、
ロンゲの若手男性芸人ふうの髪型をした女性職員さんである。
いまどき、ここまで公務員チックなコーデの公務員がいるだろうか、ドレスコードでもあるのか?
といった外見に加えて、口調もえらくクラシカルで、デンワのときからそうだったんだけど、
印鑑を「お忘れなきよう」って、口語で言う? あなたの素ですか?
「あの、ですね、このまつがいが生じたのは、わたくし、以前、別の管轄地に申告していたさい、
同様の処理について、その管轄地の担当者から、こうしなさいと訂正されたんですね。
で、平成20年の申告でも当時の訂正にしたがって記入したのですけども(むかし、税務署の人に
聞いたとおりに書いたんだよ)」
と述べたら、
「税法が変わったのよw(税法って経済状況に応じて変わるのよ。ちゃんと情報収集なすって)」
と、あっさりいなされてしまった。
なんか、絵に描いたような公務員っぷりにびっくら絶句して、
「昨年に修正してれば6200円返ってきたのなら、なんで昨年のうちに言ってきてくれんのだ!」
とは突っ込めなくなってしまったわ。
お役所の人と話したことは何度もあるけど、こんなのはじめてよ。

意地悪ではなかったし、職務のストレスを市民への八つ当たりで発散させてるふうなエバりもなかった。
どっちかというと、まじめすぎてだいじょうぶ? 的な。
この方のような宇宙もあるんだなぁ、と、なんか感慨を覚えたす。

ショコラータとゲルニカを聴いてるうちに、ただでさえ希薄な年代とか時代の感覚が融解する。
リアルタイムだとネットはおろかwindowsすらない、てかひょっとするとMS-DOSもなくない?
という線形時代背景が信じられず、マンデラ・エフェクト(記憶の書き換え)が起きそう。
こういう曲こそ配信でリリースな感があるのに。それかいっそ蓄音機だね。
スポンサーサイト
  1. 2017/10/12(木) 16:51:59|
  2. この女(ひと)を見よ
  3. | トラックバック:0

ピュシスねえさん

2016.8.15(月)

壁は瞑想している。
水道の栓も、蛇口から流れてくる水も、瞑想している。
床も、その床に立っている身体も。

物体という物体はすべて、瞑想している。

壁の色や素材、水道の水の動き、床の感触、
それらは、感覚系がとらえて、「熱い」とか「冷たい」などといった感覚のついた、
まとまった像にしたものである。
その像、その像に統合される感覚、その向こうに物そのものがあるのかどうかは、
絶対にわからない。
でも瞑想はある。
感覚の向こうに、感覚で触知できない、感覚が届かないその奥に、
瞑想としか言いようがない、滔々として非常に静かな営みがある。
むろん瞑想は、物の輪郭面によって区切られているわけではない。
壁の瞑想、床の瞑想が、それぞれ別にあるわけではない。
瞑想はひとつ。

ピュシスとは、ギリシア語で「自然」という意味である。
プロティノス哲学の研究者であるOkanoさん(リンク先一覧にある「神秘主義哲学の立場から」
の管理人さん)にうかがったところ、ピュシスは女性名詞とのこと、
また、プロティノスの著書『エネアデス』の翻訳文中には、
寡黙でおとなしい、「若草物語」のベスみたいなキャラでその独白が綴られていたので、
物理世界一切の構造設計家である自然のことを、
私は勝手に「ピュシスねえさん」と呼んでいる。

人が愛でる木々や草花、清流、澄んだ大気、小動物のみならず、
人が忌み嫌ったり怖れたりする濁流、濁った大気、ある種の昆虫、腐敗した有機物、排泄物、
放射線や化学物質も、
人の実用品である家具、食器、家電、通信機器などの類も、
人の身体も、
物理世界のありとあらゆる相が、ピュシスねえさんの作品である。
彼女は、「これは素敵」とか「これはサイアク」とかいった思惑を一切はさまず、
ただ黙々と、湧き出るようにこんこんと、倦まずたゆまず、仕事を遂行している。
区別なく、起伏なく、すべてに対して等しく、全方位神対応で。

私の感覚の向こうに降りている瞑想は、ピュシスねえさんの瞑想なのか。
それとも瞑想しているのは私=魂なのか。
そう問うと、「瞑想はひとつではなかったか?(ソフィア@シリウス)」という声が届く。
ならば、この区別は無意味ということか。
これは、「荘周の夢に胡蝶と為れるか、胡蝶の夢に荘周と為れるか」の心地を想起させる。

私は、私の反応(感覚や感情や思い)に気づくこと、
無意識に「これが私」と同一化してしまいがちな反応を意識していることが、
観察だと思っていた。
ちがう。そうじゃないのだ。
感覚や感情や思いは、たしかに通り過ぎていく。そして何度もめぐってくる。
輪廻するのは生命ではなく、こうした反応なのである。
その向こうにある、事物の(と、敢えて書く)瞑想を見ることが真の観察なのだ。
そして、瞑想を見ることが瞑想である。

そうしてみると、面白いことに気づく。
スピリチュアリストの人たちが、たいてい「思考」のフォルダに入れ、そこから削除→
ごみ箱を空にする、という処理を推奨している「言葉」。
しかし言葉も瞑想しているのである。

たとえば、メディアで誰かが私をイラっとさせるようなことを言っているとする。
または、「こういう人には何を言ってもだめだ。言葉が通じないわ」
と思ってしまう文章を見る。
そうした火花のような反応が過ぎ去ってしまえば、
発声された音声とか、書かれたり印刷されたりした文字は、
深々と瞑想しているのである。
  1. 2016/08/15(月) 15:35:01|
  2. この女(ひと)を見よ
  3. | トラックバック:0

オリオンの自称プリンセス

2013.6.30(日)

昨夜、うちにいた子猫が地球を去った。
肺炎は改善したものの、脱水を起こしていて、獣医さんに何度か輸液していただいたが、
体力がもたなかった。
そばで見ているとわかるのだが、ひとつひとつの症状はよくなっていっても、
本人の惑星への着地が弱いと、エネルギーが立ち上がってこないので、肉体がうまく機能しない。
正直いって、とても残念ではある。
せめてミルク以外の、地球猫にとってのご馳走を味わってほしかった。
救急処置への対応など、非常に親切にしてくださった獣医さんはじめ、
いろんな方からのお心遣いに感謝いたします。ありがとうございます。

子猫は「虎のお母さん(豹専務)」が大好きで、チャンスがあればすぐ膝に乗って甘えていたが、
私のことはのらりくらりとかわしていた。
「うちの子になろう、な?」
とデムパで話しかけても、
「うんとね、考えちゅう」
としか言わん。
「…アタシはね、ほんとうはお姫さまなんだよ」
「へー、そうなんだ。じゃ目薬点そうか」
「やーん(じたばた)。それでね、ライオンになれるの。つよいんだ」
「そりゃすごいね。はい、ブドウ糖いってみよう」
「ミルクの味じゃない!(ぷんすか)…アタシね、ほんとうはお姫さまで(←ダカーポ)」
と、いつまでたってもそんな調子であった。

体調がいいときには、彼女は箒やピンチハンガーに挑みかかっていた。
自分の何倍もある大きさで、剛毛でもって畳の上を這っていったり(箒)、
ハサミ型の手がいっぱいあって、それがユラユラ動いたりする(ピンチハンガー)のは、
子猫の目には巨大な怪獣がいると見えていたのだろう。
「ちきゅうにはね、こういうおっきな、すごいこわいかいじゅうがいるの。
だけど、アタシはゆうきを出して戦ったんだよ。退治してやったさ。ふはっ(得意の鼻息)」
というふうなお話になっているかもしれん。

半月ばかりの、子猫にとっては短い旅だったが、ご縁があってよかったと思う。
宙(そら)で再会しよう。
宇宙会議の終了直後に乱入してきて飛びつかれたとしても、
ヒツジのロルファンとちがって押し倒されるサイズじゃないからだいじょうぶでしょう。

妙な言いかたになりますが、彼女は元気です(笑)。
  1. 2013/06/30(日) 13:59:10|
  2. この女(ひと)を見よ
  3. | トラックバック:0

『おかしな二人』観劇中におかしくなる

2012.12.10(月)

イシくん、うまい。うますぎる。
今はなき、さる掲示板に「轟悠は動く桂離宮である」と書いたことがあるが、
それは喜劇でも変わらない。
この人の所作ごとは、洋の東西を問わず、みごとにきれい。
2012.12.9(日)、15時からの公演『おかしな二人』(日本青年館大ホール)の
オスカー・マディソン役、芸歴数十年の浅草の芸人さんみたい。
同じマンションに住むピジョン姉妹を「ポッポちゃん」(pigeon=鳩)と称するときの手つき、
椅子の上に立って、女性のボディを想定してS字になぞる下世話な仕草、
こういうのは、誰にでもできそうでいて、なかなかこんなふうにはキマらないものである。
動きに無駄がなく軽くテンポがよく台詞も流れるよう。
研x年(注)の大ベテランだから当然などと思っちゃいけないよ。
イシくんは『エリザベート』初演のルキーニ(1996年)、いやそれ以前の『雪之丞変化』
(1994年)の闇太郎のころだって、こういうのはうまかったのよ。

ヨッちゃん(春日野八千代さん)が亡くなられたあと、
理事であるイシくんは宝塚の象徴天皇みたいになってしまったらしく、
再来年の歌劇団創立100周年では、セレモニーの中核を担い大嘗祭状態になるのはほぼ確実。
「今の轟悠にこんなおバカな役ってどうなの?」
と、演出の石田昌也氏も逡巡されたらしいが、
「私は表現者として舞台に立ちたい」というイシくんの熱意に動かされたとのこと。
かの劇団には、傍目には想像のつかない事情も多々あろうが、それはそれ。
役者としての彼女の引き出しの多彩さと奥深さを、どんどん活用してほしいですね。
祭司長としての役割は大切なのであろうが、それは内輪のことである。
一観客である私からすると、若手の生徒さんに受け継いでほしいのは、
むしろ「ポッポちゃん」の演技のほうなの。

『おかしな二人』はニール・サイモンの戯曲。
なりゆきから、離婚経験者のオスカー・マディソン(野球メインのスポーツライター)と、
離婚係争中のフェリックス・アンガー(ニュース記者)が同居することになるが、
片づけられない男のオスカーと、家事ヲタのフェリックスでは
居心地のいい空間の定義が真逆で、
ために悶着、騒動が起きるという、スラップスティックふうのコメディである。
9日は、劇場に向かうときの電車内では例の幻聴が比較的穏やかだったから、
今日はチケットの枚数分以上の同行者はいないな、と思っていたら、甘かった。
開演直前に頭頂部に「ピッ」と通信がつながる感覚がきて、
同時に隣席の豹専務も「カラダが右回りに旋回しそう」と言いだし、
またぞろ宇宙人がどっさり。
プレアデス羊のロルファンなど、視えないのをいいことに、1階最前列のさらに前で、
でん! と羊座りしてるし。

人間にはさして面白くない幕間、
『きょうの料理』のテーマ音楽をBGMに、赤、青、黄色の光が幕に映しだされて
ユラユラ揺れているときも、
人である私たちは「いつまでやっとんねんこれ」とダレていたが、
シリウスの藤色イルカ、ミルヒーはご満悦だったらしいわ。
嬉々として客席の中宙を泳ぎ回っていた。
デムパイルカの考えることはわからん。

リラのアリエをはじめ、終演後には大勢の宇宙人から感謝の辞をいただき、
カラダが上に引っ張られて浮きそうでした。
楽しんでいただけてよかったです。

注)宝塚の生徒さんは年齢ではなく初舞台の「研究科1年」から「研何年」と
カウントする。フェアリー(笑)だから在団中は齢をとらない
  1. 2012/12/10(月) 13:59:38|
  2. この女(ひと)を見よ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

春はどうしたの

2012.1.8(日)

今年の正月あけ、しんしん冷えてきた、午後の遅い時刻。
用事で近所に外出したときのことである。
牛丼店の前にたむろしていた3~4人の女子高生とおぼしき子たちのなかから、
「あたし、早く夏がくればいいなって思う!」
との声が飛んだ。
その場ではぐっと噛みしめて、家に帰ってから心ゆくまで笑う。

(  )がなければ(あれば)いいのに。
(  )だったら(になれれば)いいのに。

この構文がある限り、カッコの中身が入れ替わっても状況は同じだよん。

と、そんな講釈をすると彼女の唐突な雄叫びの可笑しさは半減してしまうな。
直球で腹筋直撃。はい、斬新でした。座布団シルヴープレ。
  1. 2012/01/08(日) 13:52:54|
  2. この女(ひと)を見よ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

プロフィール

みけ@猫科ホールディングス

Author:みけ@猫科ホールディングス
イタリアの美少年のような女(豹専務)
と同居してるGID
(ジェンダー・アイデンティティ・ディスオーダー)。
人間(♀)仕様だが
中身は外来種(宇宙人)らしい。
血液型:みけ&豹専務とも超B型。
リンクはご随意に。
連絡も不要です。

出版案内3(パブー閉店のため2019年9月30日まで)

『ようこそ☆ゼロポントフィールドへ』をパブーで電子出版しました(無料)。「この本を開く」ボタンをクリックするか、ファイルをダウンロードしてお読みください。

出版案内2(パブー閉店のため2019年9月30日まで)

『Starry Souls ☆ 宇宙人語り』の改訂版です。

出版案内1(パブー閉店のため2019年9月30日まで)

『多次元対談・宇宙人といっしょ』をパブー (PC等で読める電子本)で出版しました

最新記事

カテゴリ

三毛猫亭日乗 (22)
社説 (26)
ひみつの閉架書庫 (55)
デムパ話 (24)
超デムパ話 (7)
新世界への回帰 (79)
アセンションについて (8)
実現のメタフィジクス (8)
仮想集合システム (27)
コミットメント (5)
次元上昇 (5)
デムパなメソッド (10)
ナチュラルトランス (14)
ナチュラルトランサーの特徴 (1)
フィロソフィア(愛知) (25)
この女(ひと)を見よ (8)
不思議なお店 (8)
RTLF (2)
未分類 (15)
ブログをご覧になる方へ (1)
音楽 (4)

最新トラックバック

ぞろ目が出るかな?

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文: